この観音様は立像で、ヒノキの一本作りである。高さ107cm舟形光背を配し、蓮台にのせてある。作は文明18年(1486)足利時代、作者は「和泉」とあり昔は美しい彩色がなされていたが今は下地の白が出ている。立像は素朴な作りながら、こまかい所に優れた彫刻技術が見られる。
この観音様は群馬県重要文化財の指定を受けている。利根観音巡りの31番札所で「わかれては、またおうみ堂いつの世に、去らず来らぬ身となりぬべき」の御詠歌が残されている。
この観音様の作は文明18年(1486年)で、今から500年前にあたり、足利時代中頃になります。昔は彩色されていたと思われますが、今は白色下地のみ になっています。しかし、詳細な装飾、文様などは、手の入った彫刻技術がみられます。この観音様を御本尊とする大御堂は、今から六百七十余年前に最初のお 堂が建てられたらしく、堂前のしだれ桜や白梅などの古木が長い歴史を感じさせます。
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